最後の伝言
2022年12月28日
今年もあと数日で終わろうとしています。
蓬「ミ」塾も、お蔭さまで、虎から兎への年越しが、
無事にできるようです。
『老子の武道』講読会は多聞内神道を創設されました
長尾豊喜道長ご宗家の教えを再確認していただく場でありました。
それは、日々の稽古が、日常の生活習慣の場に役立つものであること、
また、知らず知らずのうちに、心身ともに健康になってゆくことを
実体験の中から整理していただき、さらなる向上を図っていただきと
考えてのことでありました。
講読会ではそのはじめに、私個人の「三人の師」を紹介いたしました。
もちろん、長尾豊喜道長が筆頭であります。そこに加えまして、
学生時代の恩師、清水安三先生と日本上古代文化(カタカムナウタヒ)を
継承された宇野多美恵先生、二人を紹介いたしました。
これは蓬「ミ」塾に集われる方々に、お二人の事績を、是が非でも
知っていただきたいと思うからでありました
清水安三先生は、現・学校法人桜美林学園の創立者ありますので、
その人となりは公の書籍で知ることが可能であります。しかし、
宇野多美恵先生は在野の方であり、ご自身を「凡人の女性」と
自称されていましたので、世間のほとんどの方は知らないでしょう。
来年は、この場でも宇野先生を紹介していきたいと思います。
そもそも「ミ」塾の名前の由来は、宇野先生のカタカムナの教えから
来ている訳でありますので、年末のブログの最後として、
『宇野多美恵先生最後の伝言』から、抜粋して、本稿の結びとさせていただきます。
「現生人類の我々現代人は、二万年前のクロマニヨン新人の文化度を受け継いで、
現在の、高度の科学技術に支えられた文化生活の社会をつくり上げた。そして、その
我々の文化度は、クロマニヨン新人の文化度よりも、当然、すぐれたものであると
何となく思っている。
しかし、よく考えてみると、・・・・・クロマニヨン新人は四万年前から、きびしい
環境条件の中で、自分たちの生命力(感受性と人間脳)を精一杯使って、寒さに堪え、
食べものをとり、住む場所、着るものを調え、そして、洞窟に立派な彩色壁画を描くという、
高度の文化をもっていたのである。その彼らの文化をつくったものは、彼ら自身の
生命力の「感受性」と「人間脳」が、精一杯ミを入れて鍛えつづけられたという
ことに他ならないのである。(略)
今、我々現代人は、世界の空を飛び、世界の食料を手に入れ、クロマニヨン新人の
生活には比較にはならぬ豊かで便利な生活をいとなんでいる。しかし、精神的・思想的には、
日々の新聞テレビの報道に見る通りの崩壊・堕落の状態がはびこっている。
従来の、社会の規範であった宗教・哲学・道徳の教えも、ほとんど用をなしてはいない。
このような現代の文化の実質は、クロマニヨン新人の文化の波動量よりも、果たして、
高度のものといえるのであろうか?」
(『宇野多美恵先生最後の伝言』P127~128/2012年6月・江川和子編集発行)
来年は、この宇野多美恵先生の問いかけに、どう答えてゆくのか?
蓬「ミ」塾の皆さまと学んでいきたいと考えます。
来年も良い年でありますよう、祈念申し上げます。